釣り大作戦

独自の世界観を読者に押しつける大人の釣りブログ。

冬の釣りを考えてみたりする日

という訳で

 

気がつけば季節はあっという間に流れ、仕事を終え、喉を鳴らしながらグビグビと金色の飲みものを胃に流し込み、「ぷファー」とか漫画の擬音になりそうな声をあげて「今日も一日おつかれさん!」とか言っていた季節も終わりを告げましたね。

 

これからは、人肌ぐらいに温めた熱燗の季節が近づいてまいりました。

 

「でーこんと卵!」とか言っちゃったりして、シミジミと深い酔いを楽しむ季節。

 

みなさん冬は好きですか?

 

わたくしは嫌いです。動くのが面倒になるし、厚着して重くなるし、なにより寒い!笑

 

ヒートなんちゃらを着てみてもたいして変わらんよなぁとか思いながら、マフラーをグルグル巻きにして風が首から入ってこないようにしたりと面倒な季節ですよね。

 

ただし、釣りは別です。

 

ブラックバスという魚を釣る楽しみは冬こそ最高と考えています。

 

大事なんで、もう一度言います。

 

「冬こそ最高!」

 

朝、始発にのり電車で向かうのは相模湖。駅に着くと歩いてボート屋まで。まだ薄暗い中をテクテク歩く。ワクワクした気持ちを抑えながら。

 

水面は湯気みたいにモクモクと白いカーテンが湖を包みこみ、幻想的な雰囲気を作り出している。

 

ボートに乗り込み準備を始める。タックルの数は夏に比べれば多くはなく、スピニングを二本、ベイトを一本。実際これでも一本多いぐらいだ。

 

ただし、冬には大事な道具が一つ増える。それは地形を見たりワカサギの位置を確認する為に使う魚群探知機。

 

もちろん冬以外の季節にもあったことにこしたことはないアイテムではあるけど、魚を見つけなければならないという大事な作業が必要になるこの季節では、重要なセンサーだ。

 

魚群探知機といってピンからキリまであって、僕が持っているのは、ピンだかキリだかわからないけど、deeperという決して本格的ではないやつ。

 

本格的ではないと言うとdeeperがダメなのか?という事になるけど、決してそんなことはなく、地形の確認、水深、水温などがちゃんとわかるし、魚の反応も返ってくる。

 

では、何が本格的ではないかというと、いわゆるプロの大会でプロが使っていないということだけだ。そこを基準に考えてみると、本格的ではないという言い方になるのかな?

 

だけど僕はプロではもちろんないし、最新の探知機があったとしても、使いこなせないから、たいして釣果は変わらないだろう。だから僕にとっては本格的なセンサーなのかも知れないけどね。

 

deeperとタブレットに電源を入れると、凍えるような水温が表示される。まぁわかりきってはいるんだけど。

 

そこから長い一日が始まる。冬にブラックバスを釣るという行為は一つのプレッシャーから解き放たれ、ある意味フリーダムな世界だと思う。

 

必ず釣らなければならない。

 

ハイシーズンだと自分以外のボートが湖にたくさん浮き、インターネットの釣果情報も毎日更新される。

 

心のどこかで考えてしまう、必ず釣らなければならない。知らず知らずのうちに自分にプレッシャーを与え、焦りが生まれたりする。

 

しかし冬は違う。釣れなくて当たり前。釣れたらラッキー!ぐらいな気持ちでルアーを投げ続けることが出来る。

 

そりゃ釣れることに越したことはないけれど、冬のブラックバスはそんなに甘くはない。

 

だから楽しい。

 

自分と魚と自然に真正面から向き合う事ができる。と、僕なりに思う訳ですよ。

 

スピニングロッドには、ダウンショットとスモラバ。ベイトロッドにはジャークベイト。

 

朝イチは魚探でワカサギなんかが浮いている事が確認できたら、ジャークベイトで探る。これがたまにハマり、40アップなんかを連れてきてくれる。ハマる事の方が少ないけどね。

 

日が昇り気温が少しあがってくると、魚が動き出すかな?なんて期待するけど、そんなことはあまりなく、地形を確認しながら持ち替えたスピニングでダウンショットを落とし込む。

 

立木なんかあれば念のためスモラバで誘ってみる。まぁ反応はないけど笑

 

基本、魚探で地形を見ながら「暖かくなったらこの場所はいーな。」とか「新しいストラクチャー発見」とかブツブツ独り言を言いながら、未来への希望を見つける作業。

 

そして保温されて、まだ暖かいコーヒーをボートの上で飲み、身体をリフレッシュさせる。吐く息は白く、新しい雲を作り消えていく。

 

湖面に視線を落とすと澄みきった水のお陰で、偏向サングラスを通し底の方までよく見える。

 

そう、冬は水がとても澄んでいるんだ。それはプランクトンかなんかがあまり発生しないとかとの理由で綺麗な水だったかな?

 

まぁ理由なんてなんでも良かったりするんだけど、その場に浮いているという時間を雰囲気を楽しみ、ただ竿を振る。

 

最高の時間だ。

 

そして気がつけば、日が落ち始め辺りが薄暗くなるころ、ボート屋まで戻っていく。

 

「どう?釣れた?」

「いやーきびしいですねー。」

 

そんなやりとりをしながら片付けをして、帰路に着く。何も釣れなくても、何故か心は暖かくなり、釣りって楽しいなぁとか勝手に思ってしまう。

 

それは何を使ってどう釣れたとか、どのポイントが良かったとかじゃない、不思議な楽しみ方。ただ釣りをしたいからその場いた日の充実感。

 

冬は釣りの奥深さを教えてくれる大切な季節。

そんな言い訳をして今日もデコるのでした笑

 

さて、次はオカッパリかなー。多摩川ででも。

そういえば、冬に川で釣ったことないんだった!